当店では「らくらくそばこ」と「らくらくそば湯」の2種類の蕎麦湯の素を販売しています。
商品ページにも違いは書いているのですが、「結局どっちを選べばいいの?」というご質問をよくいただきます。
そこで今回は、それぞれがどんな経緯で生まれたのかも含めて、できるだけわかりやすくご説明します。
結論から言えば、どちらが上ということはありません。 求めるものによって、使い分けていただくのがいちばんです。
まず生まれたのは「らくらくそばこ」
実は、先に生まれたのは「らくらくそばこ」でした。
らくらくそばこは、国産そば粉100%。 味付けも添加物も、ほかの粉のブレンドも一切していません。
だから香りも味も力強い。ひやむぎ専門店のお店でも使っているのはこちらのほうです。寒い時期によく売れる「蕎麦ジンのそば湯割り」に重宝しています。
そしてもうひとつ、そば粉100%だからこそ「そばがき」が作れるのも大きな特徴です。
加える水の量は季節によって変わってしまうのですが、らくらくそばこに対し同量〜1.5倍ほどの水を加えて練っていくと、簡単にそばがきを作ることができます。
普通にそばがきを作るのはとても労力のいる作業なので個人的にとても便利だと思っています。
ただ、正直にお伝えすると、欠点もあります。ダマになりやすいのです。
これは粉そのものの特性によるもので、お客様からもいちばんよくご指摘をいただく点です。
細かい粉を溶かそうとすると、どうしてもダマができてしまう。いろいろ調べて試しましたが、成分的にこれを完全になくすのはほぼ不可能でした。
パンフレットにダマになりにくい作り方を載せていますので、その手順だとかなり軽減できますが、それでも完全には防ぎきれません。この点だけは、あらかじめご理解いただけたらと思います。
とはいえ、ダマもそれはそれで美味しく食べられます。実際、お店で出すときも私は取り除いていません。あまり神経質にならず、気楽に楽しんでいただければと思います。
その1年後に生まれた「らくらくそば湯」
らくらくそばこの誕生から1年ほど経って作ったのが、らくらくそば湯です。
きっかけのひとつは、まさにあの「ダマになりやすい」問題でした。同じ粉だけだとどうしても解けにくいのですが、別の粉をブレンドすると溶けやすくなるらしい…。
解決策を調べる中でそういったことが分かったので、「せっかくブレンドするなら、毎日続けたくなる、体にうれしいものを入れよう」と考えました。
そこで加えたのが、難消化性デキストリンとおからパウダー。 どちらも食物繊維がたっぷり摂れる、れっきとした食品です。
「難消化性デキストリン」と聞くと、カタカナで横文字なので「なんだか怪しい添加物では?」と心配される方もいます。でも、これも実は食品です。
トウモロコシのでんぷんから作られるもので、水飴を作るのと近い工程で粉末化したもの。特定保健用食品(トクホ)にもよく使われていて、大塚製薬の「賢者の食卓」やサントリーの「伊右衛門 特茶」のような商品に入っているのも、まさにこれです。
「摂りすぎるとお腹がゆるくなることがあります」と書かれているあの成分、と言えば伝わるでしょうか。もちろん科学的に合成したものではなく、厚生労働省も食品として認めているものです。
なぜこれを入れたのか。背景には、私自身の食生活への反省があります。お店をやっていると、どうしても食事が麺類やどんぶり物に偏りがちなんですね。
そばや麺類はおいしいのですが、突き詰めれば炭水化物のかたまり。よく管理栄養士さんが「野菜の天ぷらと一緒に食べるといい」とおっしゃいますが、天ぷらは衣の油も多く、血圧が気になる方にとっては摂りすぎも考えものです。
だったら、いっそ食物繊維だけでも手軽に摂れたらいい。
年齢を重ねるごとに「体にいいものは、できれば毎日の食事やドリンクで自然に摂りたい」と思うようになっていたこともあって、生まれたのがこのらくらくそば湯でした。
スプーン1杯で、スーパーのパックレタス1袋分ほどの食物繊維が摂れる配合になっています。
実は私がほぼ毎日使っているのも、こちらのらくらくそば湯です。そば湯として飲むのはもちろん、ヨーグルトにかけて食べることも多い。
ヨーグルトの乳酸菌は腸内環境を整えてくれますが、その菌たちのエサになるのが食物繊維なんですね。
菌と食物繊維を一緒に摂ることで、善玉菌がより活発に働いてくれます。
「野菜を食べましょう」「食物繊維を摂りましょう」とよく言われるのは、つまりそういうことです。だから、両方まとめて摂れるこの食べ方を、私は気に入っています。
結局、どう使い分ければいい?
迷ったら、こんなふうに選んでみてください。
濃厚な蕎麦の風味を味わいたい・そばがきなどの料理にも使いたいなら → 「らくらくそばこ」
そば焼酎のそば湯割りを濃く作りたい方にも、こちらがおすすめです。
毎日の習慣にしたい・溶けやすさや食物繊維を重視するなら → 「らくらくそば湯」
おからの風味が少し加わるため味わいでは譲りますが、そのぶん飲みやすく、続けやすい一杯です。
そば湯としてはもちろん、ヨーグルトに混ぜたり、トーストに塗ったり(味はほとんど気にならないので意外といけます)、お酒の割り材にしたりと、使い方は自由。粉末ですから、生活のなかで好きなように取り入れていただけます。
お酒を飲む方には、こんな使い方も
焼酎をそば湯で割って飲む方、実はけっこう多いんです。とくに男性に多い印象ですね。
せっかくならおいしく割りたいという方には、濃厚に作れるらくらくそばこがおすすめ。私もお店で実際に出していて、お客様の反応もいいので、自信を持っておすすめできます。
一方で、毎日のようにお酒を飲まれる方には、らくらくそば湯で割るのも一つの手です。
お酒を飲む席というのは、なかなか野菜が摂りづらいもの。焼き鳥や刺身は食べても、わざわざ家でサラダを作りながら晩酌する人は少ないですよね。
だったら、割り材のほうで食物繊維を少し補ってしまおう、という発想です。
たとえば、こんな場面を想像してみてください。旦那さんが大の焼酎好きで、毎晩のように水割りを飲んでいる。
奥さんとしては、健康がちょっと気になる。そんなとき、「どうせ飲むなら、これで割ってみたら? なんだか食物繊維も入ってるらしいよ」と一杯すすめてみる。
野菜を出して「食べて」と言ってもなかなか箸が伸びない旦那さんも、「焼酎のそば湯割りで、しかも体にいいなら」と言われたら、案外すんなり受け入れてくれるかもしれません。
私自身も日々お酒を飲むほうなので、よくわかります。「飲むなら、足りない栄養も一緒に、おいしく摂れたら最高だな」と思いながら使っています。
健康的な晩酌のお供として、気負わず取り入れてもらえたらうれしいです。
おわりに
くりかえしになりますが、らくらくそばこと らくらくそば湯に、優劣はありません。
本物の濃厚な風味と料理のアレンジを楽しみたいならそばこ、溶けやすさと毎日続けやすさ、食物繊維を重視するならそば湯。どちらにも、それぞれの良さがあります。
その日の気分や体調、シーンに合わせて選んでいただけたら、私としてはいちばんうれしいです。両方を手元に置いて、使い分けてみるのもおすすめですよ。